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人材育成でICT活用の裾野を広げる |
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松戸市では市内の小中学校64校にラインズeライブラリアドバンスを導入して5年目となるが、授業やプリント、在宅学習と、その利用場面は年々着実に広まってきた。こうした学校現場での取組みを支援し、支えているのが教育委員会・教育情報センターだ。
多様な研修会を柱に人材育成を積極的にすすめる、その取組みについて、教育情報センター指導主事 野ア隆先生に話を伺った。 |
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授業場面をイメージして |
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情報機器の基盤整備と教員の指導能力の向上、児童・生徒の情報活用能力習得の推進等を主な目的に松戸市教育情報センターが設立されたのは2003年の秋。eライブラリアドバンスが松戸市内の小中学校に導入されたのもちょうど同じ年の冬のこと。以来、教育情報センターは各校のパソコン教室整備と併せて、ハード・ソフトの有効活用のための教員向け研修会を推進してきたが、5年前と比べて教員のスキルアップが図られたのはもちろん、その意識に大きな変化がみられるという。 |
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教育情報センター
野ア隆指導主事 |
「機器導入当初は、子どもたちにコンピュータの操作を教えるという意識が強かったが、学習の流れの中で必要だから、効果的だからコンピュータを利用するというように、『ICTは数ある教具のひとつ』という考え方が定着してきています」そう話すのは、松戸市教育委員会の野ア隆指導主事だ。この言葉からも市内各校でのICT活用や教員研修の充実ぶりが伺えるが、どのような研修プログラムが企画されているのだろうか。
「ソフトウェアの研修は、授業でどのように使えるのか、実践事例を交えながら操作や情報の扱い方などの情報活用能力を習得する内容。アイディアをお見せすることで先生方ご自身のイメージを広げてもらい、授業場面を頭に思い描きながら取り組めるプログラムにしている」のだという。操作スキル中心だと、せっかく覚えた内容を学校に戻っても授業でいかせないことも多いが、事例とセットにすることで、研修時に思い描いた授業イメージが残り、「やりたいこと」から操作をひもといてゆけるのだ。
eライブラリアドバンスの夏期研修では、「ドリルで学習」「コンテンツの提示利用」「子どもの調べ学習」「ステープラでの教材作成」と、活用パターンを分けた上でそれぞれの事例を紹介してイメージを持ってもらい、簡単な授業案を作成するというプログラムも実施している。 |
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夏期研修の様子
ステープラで教材作成 |
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校長先生もeライブラリアドバンスで学習〜管理者研修 |
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さて、松戸市が力を入れている研修の1つに管理職向けの情報教育講座がある。この研修は教育の情報化の理解を図り、学校経営の一つに情報化推進を位置づけていくことを目的として年度初めに2時間枠で実施される。ICT教育推進の一環として、校長先生や教頭先生にソフトの概要を伝えるだけでなく、実際に操作して効果を実感してもらうのが狙いだ。 |
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「授業をレベルアップするのも管理職の役目。管理職の考え方ひとつで活用頻度が違ってくる」と、とかく情報教育担当者任せになりがちな授業でのICT活用が、全校あげての取組みとなることが目標だ。昨年はeライブラリアドバンスの研修を実施したが、この管理職研修をきっかけに「家庭学習サービス」の利用を開始した学校もあったという。「管理職も元々教壇に立っていた授業のプロ。初めは興味をもっていなくても、ここに来て他校の情報を得ながらパソコンに向かうことで、影響を受けることもある」と、管理職研修への期待は大きい。 |
情報教育センター内研修室
参加者が話をしながら研修を すすめやすいレイアウト |
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教科のなかから情報教育リーダー育成を |
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一方、情報教育担当者とは別に、教科担当者の中から「情報教育リーダー」を育成していく松戸市独自の取組みも始めた。コンピュータのスキルは問わず、教科授業実践やICT活用に意欲・関心の高い教員が校長推薦で選定され、年間6〜7回の研修講座で教材研究・授業実践を行いながら情報活用能力とスキルを身につけていくというもの。1教科あたり4〜6名程度で毎年3教科ずつ実施していくと5年で60名以上の情報教育リーダーが輩出される計算だ。取組み2年目となる今年は国語・英語・図工の3教科で実施し、その実践内容に早くも手応えが感じられるという。 |
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校内の先生が登場するオリジナルの 文章問題で楽しく学習 |
「コンピュータに苦手意識のある先生も教科からだと入りやすい。使い方によってはICTって意外といいものだね、と実感してもらい自信につながれば」と野ア指導主事。こうした先生方がさらに実践を学校に持ち帰ることで、ICT活用の裾野を確実に広げていくことができる。教育情報センターはヘルプデスクも兼ねており学校のフォロー体制も充実しているが、「センターに連絡する前に気軽に相談できる先生を校内に配置できるようにしたい」と、現場重視での人材育成に取り組む。
「eライブラリもICTも授業をつくる選択肢のひとつ。先生方には教材を選択する力をつけて欲しい。授業をデザインするには情報活用能力が必要」という松戸市教育情報センターの一貫した姿勢が、学校現場での積極的、効果的なICT活用を後押しする。 |
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「使いやすい環境整備、研修、フォロー体制の3つが揃わないと活用はすすまない」そう力強く話す野ア主事を中心に、センターと学校が一体となっての取組みの今後が期待される。(2008年12月) |
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−DATA− |
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千葉県 松戸市教育委員会(教育情報センター) |
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[学校数] 小学校44校・中学校20校
[センター研修室] コンピュータ クライアント機24台・先生機2台・サーバ1台・
プロジェクタ1台・プラズマディスプレイ1台 |
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